UP純正ABSフィラメントでの造形に悪戦苦闘、各種プラットフォームシートにトライ

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昨年、UPBOX+を購入した際に、UP純正ABSフィラメントがおまけで付いてきました。もっぱらUP純正PLAフィラメントとPolymakerのPolyplus PLAばかりを使用していたため、セルボードへのフィラメントの食いつきが良く収縮もほとんど発生せず、反りや浮きに悩まされることはありませんでした。
iphoneケースもUP純正PLAフィラメントで作り愛用していましたが、何度か本体を出し入れしているうちに細い部分が欠けてきました。PLAは柔軟性がほとんど無いので、無理に力をかけると破損しやすいことから、ABSでiphoneケースをプリントすることにしました。かなり難航したために、結果的に各種プラットホームシートを試すことにもなりました。

■セルボード(Perf Board)に直接造形
UPBOX+にはセルボードが2種類付いてきます。表面に微小な窪みがある食いつきの良いPerf Boardと、表面に微小な窪みが無いフラットなFlex Boardです。まずは、Perf Boardでやってみましたが、ボードを90度まで予熱してからプリントしてもノズルから出たフィラメントがセルボードにくっつきませんでした。

■セルボード(Flex Board)に直接造形
次に表面に微小な窪みが無いフラットなFlex Boardでやってみました。こちらのボードは造形物との接触面が綺麗にプリントできるので、ラフトが剥がれにくい場合に、ラフトなしでプリント出来て便利です。半面、表面の窪みが無い分、Perf Boardよりフィラメントの食いつきが悪い感じがします。案の定、ノズルから出たフィラメントがセルボードにくっつきませんでした。

■Flex Boardに3M(スリーエム)の「3Dプリンタープラットフォームシート ABS/PLA対応 3099AB」を貼り付けて造形
買ったのは201mmx180mmのシートで、UPBOX+のセルボードより小さめでした。最初にシートを貼った際、自動水平調整(Auto Level)のセンサー金属板が接触しない位置に貼ったため、調整がシート厚み(0.2mm)分ずれることから貼り直したところ、空気が入り粘着力が弱まった関係で、造形物はシートに貼りついたものの、造形物が収縮した際にシートがFlex Boardから剝がれてしまい、その結果、造形物が反ってしまいました。

シートをしっかり貼り直して造形し直すと、今度はシートは剝がれませんでしたが、収縮のひずみで造形物がシートから浮いてしまいました。

なお、PolymakerのPolyplus PLAでは、当然ながら問題なく綺麗にプリントできました。

■Flex BoardにMamorubotの「3Dプリンタ ビルドプラットフォーム ビルドシート」を貼り付けて造形
こちらは220mmx220mmなので、UPBOX+のセルボードより幅は多少狭いですが、奥行きははみ出ます。厚みも3Mが0.2mmに対し0.6mmと厚ぼったい感じです。色は不透明なオレンジ色です。こちらもフィラメントが貼りつかず造形できませんでした。
なお、PolymakerのPolyplus PLAでは、次の写真の通り問題なく綺麗にプリントできました。

UPBOX+を購入して約1年になるのでABSフィラメントの質がひょっとしたら悪くなっているのかもしれません。それと自動水平調整センサーを修理に出してから、自動調整後の結果が本体を移動していなくても、計測のたびに調整値が変わることもあり、しかも、調整後でもノズル位置がセルボードから5mmぐらい大きく浮いていたりなど、自動調整の具合があまり良いとは言えない状態が続いています。PLAであれば多少の調整誤差があっても何とかなるところが、ABSではジャストフィットしないと造形物が浮きがちになるのかもしれません。
次は3Mの幅広マスキングテープにPITのりを塗布して、ノズルから出たフィラメントがセルボードにまずはくっつくようにして、どうなるか見てみたいと思います。

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